歯科医師は誰でもなれる

 ややキャッチーなタイトルですが本当に誰でもなれます。不器用でも試験に受かりさえすればなれるのです。歯学部は基本的に実技試験がないので。
全くないわけではないのですが、例え実技が下手でも評価が低くなるだけで基本的に進級は出来てしまう。つまり入学さえしてしまえば、筆記試験にさえパスし続ければよっぽど運が悪くない限り誰でもなれます。

  無事に大学を卒業して国家試験に通って1年間の研修に耐えた者には、人の歯を削ったり歯肉を切開したりする行為が国家から合法的に認められるというわけです。逆にその歯科医師免許がトンデモ医療を行う免罪符になったりすることもないわけでないのですが。

  直接の知り合いにものすごく不器用な歯科医はいないのですが、うわぁぁ…と思うような処置を目の前で見たことは過去に何度かあります。でも偉い人であればあるほど周りがそれを指摘出来なかったりするんですよね。なので繰り返してしまう。あの時見学させてもらった患者さんは今頃どうなっているのだろう、、とたまに思い出したりもします。死屍累々とまでは言いませんが、何も知らない無辜の患者さんが増え続けることに対しては違和感を感じざるを得ません。

  高校生の時、頼んでもないのに美容院でツーブロックにされたことがありました(全然似合ってなかった!)。前髪をパッツンいかれたこともあります。でも時間が経てば髪は生えてくる。歯は一度削られたらもう再生しないんですよね。同じ技術職でも歯科の場合はそこが決定的に違う。

  歯科の有資格者でボールチェーンを嵌めることが出来ない人を見たことがあります。目が見えないとかではなく手技的に嵌めれないのです。おそらく先天的に器用ではないのでしょう。でもそういう人が国家試験に合格し口腔内で処置をすることが許されているのが現状です。そんな話を聞くと歯科医院に足を運ぶのが怖くなりますよね。でも本当なんです。

  もし私がむし歯になったら、受診する歯科医院(正確には診てもらう先生)は決めています。神経を抜く処置ならこの先生、インプラントを入れてもらうならこの先生、歯周外科が必要になったらこの先生、全員違います。ただ一般の人はスマホで検索してもおそらくその先生達には辿り着けないでしょう。SEO対策に力を入れている医院に埋もれて発見出来ないのです。

  結局何が言いたいかというと歯科医院選び(正確には術者選び)は結構重要ですよということです。じゃあ一体貴方はレベル的にどうなんだという声が聞こえてきそうですが、めちゃくちゃ器用な方ではないのですが、まあ自分で下手だなと思ったことはないです。鬼滅の刃で例えたら妓夫太郎〜半天狗クラスですかね。黒死牟〜無惨様クラスの器用な先生もたくさんいます。なんで鬼に例えるんだって話ですが。。笑

そんなことをつい先日、高校の体育館で”歯科治療とは”みたいな内容の歯科講和を行いながらふと思ったのでした。

  

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