効果音

 痛みで来院された患者さんには痛みの種類をあえて効果音で例えてもらうことが多いです。ズキズキ痛むのか、ジンジン痛むのか、ジワーっと痛いのか。言い知れない痛みを片仮名で表現するのはなかなか難しいと思いますが、診断する際の一助になることが多いのです。むし歯が原因だとズキンズキンと脈を打つような痛み、親知らずが原因だと場所はよくわからないけどジンジン痛むと表現される患者さんが多いです。顎関節がピキッって感じで痛みが走ると表現される患者さんもいます。歯髄炎も智歯周囲炎も顎関節症も全て私自身が経験してるのでこれらの表現は正しいと思います。意外と難しいのが口内炎。私の場合はジンジン痛みましたが、ジワーっと痛いと表現される方もいればズキズキ痛むと仰る方もいます。口内炎のサイズや生じた部位によって感じ方も違ってくるのでしょう。

  昔ホンマでっかTVで”効果音を織り交ぜて話が出来る人は説明上手”って心理学の先生が言っているのを聞いたことがあります。自分で言うのも少しくすぐったいのですが、何気ない日常の会話でも患者さんへの説明でも、私はどちらかと言うと効果音を多用している方だと思います。特に意識しているわけではなく昔からなので、ただのクセなのでしょうか??自分でもよくわかりません。

  長崎の実家に浦安鉄筋家族という漫画が昔大量にあったのですが、10代の頃はそれを弟と一緒によく読んでました。賛否両論、毀誉褒貶ある作品ですが、作風が融通無碍で作中に登場する効果音はなかなか独特なものがありました。転んだら「ホップ!」、階段から滑り落ちたら「リャン!」、殴られたら「ソルマック!」。作者の浜岡賢次曰く「チュドーン」を超える効果音を開発したかったとのこと。なるほど。
私も使い古された表現以外の効果音と巡り合うべく、日々是勉強の精神で色々な表現を試しながら患者さんの説明に臨んでいこうと思います。

  そう言えば昔、ある女性との旅行をドタキャンした時に「ガビチョリーン」ってLINEで返ってきたことがありました。今思えばすごいセンスの持ち主だったな。。笑

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