お口の中の痛みはなかなか我慢できるレベルの痛みではないことが多いです。歯と目は疼痛のレベルが高い双璧と言われています。我々が日常的に接する疾患の中で結局1番痛いのは何なのか、自分自身の経験も踏まえて考察してみます。以下独断と偏見の塊みたいな文章です。
歯髄炎…ムシ歯が神経に到達した状態です。脈を打つようなズキンズキンとした痛みです。2002年になったことがあります。結構痛いです。迷惑な痛みと言いますか、勉強や仕事に支障が出るレベルの疼痛です。私が経験したのは下の歯だったのでまだマシだったかもしれません。上の歯だと脳に響くって言いますよね。。願わくば2度と経験したくない種類の痛みです。
智歯周囲炎…いわゆる親知らずが原因で起こる歯ぐきの炎症です。2004年に経験済みです。上の歯か下の歯か、歯か歯ぐきかよくわからないズーンとした痛みでした。友人と食事中に突然発症したのですが、一応ご飯は食べれましたが会話は弾まずだんだん無口になってしまった記憶があります。ただ次の日には治ってました。親知らずの生え方によって痛みの程度や持続期間に個人差はあると思います。
口内炎…これは経験がある方も多いのではないでしょうか。去年久しぶりになったのですが歯髄炎並みに迷惑ですね。食事が摂りずらい。口内炎の規模や個数、出来た場所によると思いますが、とにかくご飯が楽しくない。忘れたいのに忘れられない。勝手に治るので許せますがなかなかしつこい痛みです。再発しやすい人はこの痛みにも慣れてくるのかな。。
顎関節症…1995年に経験済みです。川田くんという同級生にいきなり殴られたのが原因でしばらくは口が少ししか開きませんでした。当時は口を開ける度に痛かった記憶があります(ピキッ!って感じの瞬間的な痛みです)。マクドナルドは一生食べれないんだろうな、、と考えては落ち込んでいましたが1997年には快癒してることに気がつきました。あの痛みはもう経験したくはないな。治るまでが長いし。
P急発…歯周病が急性化した状態です。まだ経験したことはありませんが、歯ブラシで強く磨きすぎて歯肉を傷つけてしまった時に似たような状態になったことはあります(しばらくは歯肉がジンジンしました)。なかなか迷惑な痛みでした。そもそも迷惑じゃない痛みってあるのかって話ですが笑 歯と歯の間に食べ物が挟まった時になることもありますね。私の場合はP急発モドキだったので半日で快癒しましたが、重度の歯周病の患者さんはその限りではないんだろうなぁ。。
知覚過敏…歯がセンシティブな状態です。冷たい水がしみる、歯ブラシの毛先が触れると痛い、甘いものが痛い、冬は外気でしみるなど症状は様々です。重度の知覚過敏になると歯髄炎と同じように何もしなくてもズキンズキンと痛むこともあります。ホワイトニングをしていた頃は犬歯が知覚過敏気味になったことはありますが、本格的な知覚過敏はまだ未経験です。ピリッと来るので(ウッ!)ってなります。
口角炎…読んで字の如く口角の炎症です。最後にいつなったのかはハッキリとは覚えていませんが地味にツラかった記憶はあります。毎日使用する部位に起こる炎症なのでなかなか治りませんし食事は摂り辛いですし。口角炎がある患者さんの歯科治療は気を遣うことが多いです。痛み自体は我慢は出来るレベルなんですけどね、QOLは垂直落下しますね。
急化PER…歯の根っこの先端に起こる炎症です。神経を抜く処置を受けている歯によく起こります。私はまだ経験がありませんが、患者さんを見ているとめっっちゃくちゃ痛そうです。痛み止めも効かないことが多いです。仕事や勉学は手につきませんし、痛すぎて夜も眠れません。おそらくキングです。点滴で抗生物質と鎮痛剤を流し込んでようやく症状が取れるレベルの痛みです。急化ペルは恐ろしい。これはもう本当に、、
歯根膜炎…歯の根っこの周りの炎症です、って言ってもなかなかイメージが出来ないと思いますが、歯をトントンって叩くとズキンって響くような状態です。矯正中の患者さんによく起こります。原因を取り除くと快癒することが多いです。が、治るまでは食事が楽しくないですね。なったことはありますが我慢は出来るレベルの痛みです。噛み合わせが原因で起こる7番の歯根膜炎はなかなか厄介ですが、、
口腔内外の疾患はまだまだたくさんあるのですが、今回はこの辺りで止めておきます。結論から言うと急化PERが1番痛いと思います。自分が処置した歯が急化PERに罹患したら(=つまり神経を取る処置に何らかの不備があったということ)責任を感じますが、他の先生が処置した歯であればもうそこに行って相談してもらえませんか、、って思うくらい痛みが強く、内服薬も奏効せず、症状も長引く厄介な疾患なのです。年に数人診ます。風邪キッカケでなる人が多いです。免疫力が下がるとなるんですよね、、、点滴が出来る設備が欲しい、けど一般の診療所では確か法的な壁があって罷りならないんです。
なので日々のブラッシングおよびフロッシングを通じて歯の神経は出来るだけ守ってください。そうすれば急化PERにだけはならないので
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