今でも連絡を取り合っている大学の同級生は何人かいるのですが、そのうちの１人にセレブ様という方がいます。同級生なのですが９歳年上なので私はいまだにずっと敬語を使っています。知識と見識と品性があり、人生経験も深いとても美人な方なのですが、怒るとめちゃくちゃ怖い一面もあるため、一緒にいるだけでたまらなく心地よく、脳髄を痺れさせてくれる数少ない慈愛に満ち溢れた友人です。歯学部６年間のうち始めの１年半は一言も話したことがなかったのですが、解剖の班で初めて一緒になり、その後生化学の班でも一緒になり、少しずつ会話をするようになった不思議な間柄の人です。気がついたら試験前はずっと一緒にお勉強をしていたような気がします。国家試験の勉強もセレブ様としかした記憶がありません。当時、彼女には小さな息子さんがいてよく一緒に遊んでいたのが大学の頃の良い思い出です。

  大学卒業後は福岡で開業してさらにセレブ様になっているのですが、つい先程、そのセレブ様から息子さんが現役で医学部に合格したとの報が入りました(なかなか偏差値の高い大学です)。地頭がよく本番に強いのはまさにお母さん譲りなのかなと勝手に想像してしまいました。17年以上前にまだ幼かった彼と公園でブランコや滑り台で一緒に遊んでいた時の記憶が、私の中ではまるで昨日の事のように思い出されるため、時間の流れは本当に早いなと実感させられた瞬間でした。

  「１０代の頃に成し遂げられなかったことに対して人は生涯執着する」という言葉があります。すごく理解できます。 受験の話を聞くたびにまた受験したくなってくるのは自分の中にまだやり残したことがある証左でしょう。医学部って受かったら気持ちいいんだろうなと勝手に夢想しています。この蠱惑的な執着が雲散霧消する日は来るのでしょうか。

  話が逸れましたが、よっくん合格おめでとう。立派なお医者さんになってくださいね。小さい頃から可愛かったけど、今は相当なイケメンに成長してるので大学でもモテまくるんだろうなぁ、いいなー笑  何かあったらいつでも相談してね。